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着物の値段がなぜこんなに違うのか?を分かりやすく教えます。
着物の値段はあって無いようなものですね。とよく言われます。
決してそんなことは無いのですが、
一部のお店の値引き販売前提の正札価格を見るとそう思うのも当たり前ですね。
着物の価格は販売する小売店が販売価格を設定するため
着物は基本的にメーカー希望価格はありません。
お店が自由に価格設定できます。
ですから大幅値引き前提で正札価格を高く設定するお店もあります。
例えば仕入れ値3万円の着物を30万円で設定し、7割引き9万円で販売しても粗利率67%で大幅に利益が出ます。
8割引きでも50%です。
そんな事がまかり通るのが着物の販売です。
消費者が値段なんて有って無いようなもの、と思うのも当たり前ですね。
着物の粗利率は高い
しかも着物の粗利率60%と言われており、全業種平均37%なのでかなり高粗利商品です。
つまり、着物は一般的な商品よりも、原価が低く儲けが大きい商品です。
参考元:経産省和装振興研究会(第3回)-議事要旨
特に展示会など経費が掛かっている場合は、単価の高い商品ほど値引き前提でさらに高い価格設定になります。
ですから高額品ほど大幅値引き可能になり、正札は何なの?と疑問を感じるお客様もいらっしゃいます。
着物は、価格は小売店が自由に決められる上に粗利率が高いので、
大幅値引きが可能になり価格に信憑性が無くなっています。
模倣品や産地、製法(技術)が不明な商品がある
着物や帯は、ブランドメーカーの商品ならきちんとしたオリジナル商品ですが、
そうじゃないメーカーの場合は柄や技術を真似して作っている場合もあります。
見た目は似ているが、技術が違ったり、産地も中国だったりしています。
組紐の高級な帯に良く似た帯や手描き友禅風のインクジェットプリントなど着物から帯までいろいろあります。
そのような商品を相当の価格できちんとした説明をして販売するなら良いですが、
ややもすると嘘をついて販売するようなお店もあります。
産地、製法(技術)の表示義務がないのが問題です。
倒産品や不良在庫を安く仕入れて販売する
倒産呉服屋や問屋もありますから、そこから流れてくる商品もあります。
以前本藍の問屋がつぶれた時は、高級な本藍染の着物が驚くほど安く出ていました。
欲しかった商品なら価値があると思いますが、目利きができないと危険です。
決算などで安く売ってしまう
決算時に在庫で残っている商品には税金が掛かりますので、
個人商店などは安くても良いから売ってしまいたいと思います。
その時に、気に入った商品があったらお得ですね。
決算バーゲンは在庫品ならお安く売る店が多いです。
まとめ
着物の値段が違う理由は、いろいろありますが、一番大事なことは信頼できるお店で買うことです。
着物は素人には分からないことが多いので、値段だけで買うと失敗します。
基本的にチェーン店はお勧めしません。
着物の知識が乏しい従業員が多いこと、売れれば良いという考えの若い店長が多いこと
会社の実際の経営方針が利益至上主義ということ、
この3つは、そのことを意識してお店の対応を良く見ると分かります。
チェーン店でも経験も知識も豊富なしっかりした良い店長もいますので、
良心的かどうか見極めることが大事ですね。
信頼できるお店は、
店長に知識と技術があり良心的な接客をする。
例えば、値段が高い方と安い方を迷った場合、
本当に似合う、もしくは購入者にとって良い方を選んでくれる、
気に入った商品が無かった場合は取り寄せをしてベストな商品を選んでくれる、
こんなお店なら信用できますね。
こういうお店なら、着物の値段が信じられないような接客はしないはずです。
それでは素敵な着物ライフを楽しんでください。
また、お会いしましょう〜